僕の平成オナペット史

少年からおっさんに至るまでの僕の性欲を満たしてくれた、平成期のオナペットを振り返る

AV入りした自慰用素材③~東琴乃編~

 二〇〇二年のとある休日、何の気なく立ち寄った古書店で、高校生世代の新人グラビアアイドルの写真集を手に取り、その美少女度の高さに吸い込まれて買わずにはいられなくなった。この年を代表するオナペットは磯山さやか福愛美矢吹春奈の名前が挙がるが、彼女たちの二番手グループとして、そしてAVへ転身したその一人として、東琴乃(現・琴乃)を紹介したい。


 パソコンを持っていなかった頃、僕が新人を知る方法は雑誌媒体にかぎられていた。あとは書店で新刊の写真集が売られているかどうかを確認するしかなく、すぐに東のデビュー作「ことだま」を知る機会に恵まれなかった。東は大手レコード会社が企画したアイドルグループの一人で、一期上には小向美奈子もいるほどメジャー級の扱いだったことを今になって知ったが、当時の僕はそんな経歴よりも、自慰用素材にかなうかどうかの基準だけで彼女の写真集を購入した。


 ヤフオク!に出品されている「ことだま」のサンプル画像を見ると、胸の大きめな少女の年相応の佇まいに、「お菓子系」のテイストが感じられ、当時の僕が自慰用素材に用いていたのも頷ける。健全な仕上がりの作品だったので、次作も候補に入れようとしたところ、同じ写真家によって発表された二作目「Help!」は、僕の期待をまんまと裏切ってくれた。「ことだま」の発表から約半年、まだ十七歳にもかかわらず着エロ路線へと舵を切ってしまったからだ。


 東琴乃名義での写真集は二作目までで、琴乃に改名ののちハードな着エロからAVへと進んでいった。「ことだま」の発表から「Help!」の企画、製作までの間に、東自身にどういう心境の変化があったのか。ちょっと生き急いでるんじゃないのか、と僕は「Help!」の表紙を見て訝しんだものだが、自慰用の素材となる高校生世代のグラビアアイドルは次々とデビューしてくるので、東を見限るのに時間はかからず、AV入りしたことを知っても、何の感慨もなかった。


 東のAVでの活動時期は〇七年から〇九年までの約三年間で、大手メーカーの「芸能人」シリーズで人気を博した。グラビアアイドルとしてメジャーデビューしたのだから芸能人にちがいないのだが、僕にとっての芸能人とは幅広い年代層に知られ、芸能スキルに長けている人物だと勝手に解釈しているので、東をそういう括りにするのはやや強引すぎるのではと思った。確かに人前で躊躇することなく水着姿で性的アピールを訴えるのは立派な芸能スキルだが……。


 これも後になって知ったことだが、東はプサン出身の韓国人だという。そうであるなら、僕の自慰人生において唯一の外国人となる。もっとも、僕がお世話になった自慰用素材の中には片方の親や祖父母が外国人というのもいるので、東を唯一と強調するのは語弊がある。性的興奮を高めさせてくれれば、国境や国籍は関係ない。