僕の平成オナペット史

少年からおっさんに至るまでの僕の性欲を満たしてくれた、平成期のオナペットを振り返る

グランプリを手にした少女たち

 二〇一四年の児童ポルノ法改正に伴い、十八歳未満のグラビアアイドルの商業作品が大っぴらに発表できなくなり、DMM.com(以下DMM)でも当該作品の販売を見合わせている。いわゆる3号ポルノに括られる写真集やイメージビデオ(IV)を手に入れるには、古書店やオークションサイトで探すか、インターネット上に違法アップロードされた動画に頼るしかない。某動画サイトでは十年以上前に発表された作品の一部が、今でも視聴可能だ。


 一〇年に秋田書店が発行する青年漫画誌のオーディションでグランプリに選ばれた牧野結莉亜、その翌年の菅原梨央堀川美加子は、頻繁にお世話になったオナペットとは言えないまでも、高校生世代の良質な素材として印象に残っている。三人に共通するのは、発表したすべての作品が3号ポルノに相当するので、今日では彼女たちのIVが市場に流通されることなく、また古書店やオークションサイトで運良く入手できても、単純所持の規制により刑事罰の対象になってしまう。


 三人はそこらへんにいるような佇まいの垢抜けていない少女で、そんな彼女たちに水着を着させてデビューさせる秋田書店の人選に、僕は大いに好感が持てた。牧野と菅原は胸も大きく、性的想像力を膨らませるには申し分なかったが、三人の中で最もIVを発表したのは堀川(六作品)だった。堀川はスタイルの貧弱さを補うべく、布面積の小さい水着など露出度の高さと際どい演出で人気を博した。


 堀川は六作目の「Holy Smile」を発表後、学業専念を理由に芸能界を引退。僕は後になってDMMで同作品を購入したが、モデルは高校生世代なのにジュニアアイドルのIVを見ているような感覚で、カメラが胸や下腹部にしつこく迫っていても性的興奮がいっこうに湧いてこなかった。一級品の美少女にちがいないのだが、高校生らしくない肢体が下半身の反応を鈍らせた。


 三人の中で最も自慰回数が多かったのは牧野で、画像と動画の両方で性欲を発散したのを覚えている。美少女度は堀川や菅原に劣るものの、スタイルの良さがそれを帳消しにするほど僕の股間を熱くさせてくれた。ただ、当時のオナペットと肩を並べるほどお世話になったわけでもなく、DMMで動画を買う価値もないと判断し、違法アップロードで事足りた。


 堀川と菅原は自ら引退を発表して芸能界を去っていったが、牧野は一一年二月以降、公式ブログが更新されぬまま、どういうわけか削除されずに残っている。ブログの文面から察するに、地方在住で芸能界に憧れを抱く無知な少女が、グラビアイドルの消費目的をあまりよくわかっていなかったようで、それで芸能活動が短期間で終わってしまったのかもしれない。人前で水着になる仕事が周りに知られて好奇の目で見られ、それに耐えきれなかったことも考えられる。最後の記事が撮影会の告知なのも大いに意味深で、第三者の僕はいくらでも憶測を膨らませられる。