僕の平成オナペット史

少年からおっさんに至るまでの僕の性欲を満たしてくれた、平成期のオナペットを振り返る

メジャーでなくてもいいじゃないか

 グラビアアイドルとしてのメジャー基準は、と考えると、地上波の大物芸能人にいじられて定期的に番組で使ってもらえるかどうかだと思う。むろん、その枠はかぎられているので、彼女たちは椅子取りゲームに勝ち続けなければならず、芸能界への執着心の強さも求められる。清純や天然を売りにしていても、それだけで世渡りできるほど甘くないのは明らかで、ライバルを蹴落とそうとする女子特有の陰湿なマウント合戦が繰り広げられているのが容易に想像できる。
 メジャー途上のグラビアアイドルはというと、需要があるかぎり仕事を続けるか、所属プロダクションとの契約満了で人知れず引退していくか、のどちらかになる。女優や歌手の道に進めるのはほんの一握りなのに、それらを目指してグラビアから芸能活動を始めるモデルが全国から集まってくるから、十八歳未満のいわゆる3号ポルノ市場は一時飽和状態となり、僕もその恩恵にあずかった。
 メジャーになりきれず、しかもグラビアの仕事をリタイアしているのに、所属プロダクションに籍を置いて芸能活動を続けているのは極めてまれだと思う。例えば、二〇〇七年に僕がお世話になった美少女系オナペットの一人、渡辺未優は今日においても自身のブログを更新している。本稿を書くにあたり、ウィキペディアで渡辺のこれまでの芸能活動を調べたうえで、リンク先の公式ブログにアクセスした。「どうせ何年も未更新だろう」と思いきや、渡辺が現在、香港で生活していることを知った。現地でモデルとしての活動を続けているようだ。
 僕の知っている渡辺は、〇七年八月に発売されたイメージビデオ「JumP」だけだが、ロリ巨乳系の範疇といってもいいくらい、当時十六歳とは思えぬ胸の大きい美少女で、チャイナドレスでもはっきりそれが強調され、僕の性欲を大いに昂らせた。中学生の頃に岩手から出てきてグラビアの仕事を続けているのが妙に印象的で、僕は彼女を汚しながら、「メジャーになるのは難しいだろうな」と偉そうに評していた。
 渡辺はその後、遊戯機メーカーのイメージキャラクターを務めたが、それが彼女のキャリアハイで、グラビアも二十三歳で足を洗った。中学生で芸能界入りしても、地上波の視聴者層で渡辺の顔と名前を知っているのがほとんどいないと思われるのは、彼女のタレントとしての活動範囲がかぎられているからで、それでもグラビアの仕事を九年間続けられたのは立派だと思う。メディアの多様化が進む中で、メジャーにならなくても息長く芸能活動が続けられる選択肢と言えよう。
 誰もがメジャーになるために生き急ぐ必要はなく、グラビアの仕事が行き詰まっても地道に芸能活動が続けられるかどうかの人生設計を描き、それに周囲が理解を示してくれれば、僕がお世話になった幾多の元グラビアアイドルたちも引退に追い込まれずに済んだのではないか。HSBCの交通広告モデルに採用されたことを報告する渡辺のブログに目を通しながら、つくづくそう思う。