僕の平成オナペット史

少年からおっさんに至るまでの僕の性欲を満たしてくれた、平成期のオナペットを振り返る

小さくなっていく布面積

 富樫あずさ以外に二〇〇七年の美少女系オナペットを振り返ると、秦みずほ(現・秦瑞穂)を思い出す。厳密に言えば、前年に発表したデビュー作のイメージビデオ(IV)「檸檬‐レモン‐」からの付き合いで、同時期のロリ巨乳系に比べて性的アピールが少なく、決め手を欠いてはいたものの、細身の体型のわりには胸の立体感が目を惹き、布面積の小さいビキニ姿も披露。美少女でありながら巨乳的要素も併せ持つ逸材として、僕の股間を熱くさせてくれた。
 僕がお世話になった作品は、IVの一作目と二作目「colour field」で、〇七年八月に彩文館出版から一作目の写真集も発表されたが、それを買ったかどうか覚えていない。IVはどの作品とも高校生世代である秦の健康的な少女のイメージと、それでいて大人への背伸びとも言える不慣れな色気を漂わせ、僕の性的想像力を高めさせてくれた。下着よりも布面積が小さいであろうビキニを着ても、それに臆することなく十代の自然な姿を見せてくれた。
 最も印象に残っているのは、二作目のおそらく最後のチャプターで、秦が制服姿で誰もいない教室に入り、カメラ目線でおもむろに制服を脱ぎ、ビキニ姿になってくれるシーンだ。机に横たわり、学校内での性交を連想させるような動きに、僕はペニスへの刺激をいっそう強めた。ひとしきりビキニ姿でいやらしく動いた秦は、再び制服を着て教室から出ていくのが、これまで見てきたIVにはない演出だった。
 その頃は、アマゾンで江崎まり新島弥生ら九〇年代のアイドル写真集を中古で手に入れ、昔お世話になったオナペットと再会したが、彼女たちの水着の布面積が大きく、肌露出のガードが堅いことに気づき、かつての性的興奮を取り戻すのに苦労した。それもそのはずで、江崎も新島も歌手が本業のアイドルゆえ、グラビアに過度の演出は必要とされていなかった。しかし、〇〇年代に入ると高校生世代の少女が次々とグラビアデビューを飾り、本人たちの芸能界への憧れと、彼女らで一山当てようと目論む大人たちの商業主義が交差して、人前では着るのを憚りそうなビキニを纏い、煽情的なポーズを撮らされる。秦もその一人だったはずだ。
 十代の頃にむちゃくちゃ興奮させてくれた江崎や新島らのグラビアで自慰が捗らず、数回用いただけで処分してしまったのは、そのときの秦ら高校生世代のグラビアに比べて明らかに刺激が足りなかったからで、僕自身も年々露出過度になっていく業界の演出基準に毒されてしまった。臀部を完全に覆ったパンツでは興奮しなくなり、年端もいかない少女に対して下着並みかそれ以上の肌の露出を求めた。今日では高校生世代が水着姿のグラビアを発表するのは非常にまれなのだから、秦らの世代と彼女たちの作品をリアルタイムで楽しめたのは幸運だったと思う。